皆様こんにちは。
yoshitakashiです。
はじめましての方へ、はじめまして。
当ブログは青眼の白龍の視点から、或る1枚のカードをみつめ綴るという、なんとまぁ得体の知れぬブログとなっております。普段は。
然し乍ら、
今回は趣向をかえて、ある日の決闘を振り返りつつ、自分語りをしつつ、或る友人にむけたメッセージを綴りたく思います。
普段から仲良くしてくださる方々へ、本日もようこそおいでくださいました。
僕のような若輩者と仲良くしてくださる皆様には本当に感謝しております。頭があがりません。
さてさてそれでは皆様、よろしくお願いいたします。
僕のデッキ
上記に掲載した内容から、ほんの少しリストが変わっております。気になる方はニューロンにて、
Mein Freund -dust-
とご検索ください。
決闘
友人の先攻1ターンにして錚々たる盤面をまえに、僕らは戦慄しておりました。と言いますのもこの盤面、現状の手札では突破が不可能であることが明白だったからです。僕の手札は、
- 青眼の白龍
- ディープアイズ・ホワイト・ドラゴン
- 烙印の気炎
- 太古の白石
- 竜の霊廟
の5枚で、【烙印の気炎】が妨害をうけることは明白でした。まさか魔法罠を妨害する手筈まで整えていたとは。クリアウィング勢はモンスター無効だけではなかったのか…と、じつはかなり狼狽しておりました。
とはいえこちらは後攻、ドローしてから考えるか。などと気持ちを落ち着けつつ…
ドローしたカードは【ドラゴン・目覚めの旋律】でした。
🔶 🔶 🔶
この瞬間、目覚めの旋律が無効化されることを僕は確信したのです。何故。これまでに培われてきた経験則によるものです。目覚めの旋律はブルーアイズにおける背骨であることを多くの決闘者が知っていることを、僕は知っています。ですがその前にお伺いをたてておこう。そう考えた僕は、
「竜の霊廟を発動」
「どうぞ」
やはり、こちらは無効にはされなかったか…さすがに僕のことを理解しておられる。僕らは幾度も戦ったのです。竜の霊廟から落とされるカードはすなわち常套手段である【青眼の白龍+太古の白石】と勘ぐったのでしょうか。ですがここで僕が墓地に送ったのは「青眼の白龍と、ブルーアイズ・ジェットを墓地に」
「ジェット…」
ほんの少し声色が変化したその刹那、僕は確信しました。「やはり彼はジェットを恐れている」当然でしょう。彼が僕のデッキとブルーアイズというテーマを研究していることを僕は知っています。
「目覚めの旋律を発動」
「それは止める!」
やはり!目覚めの旋律は止めるべきカード。僕が友の立場であれば、友と同じことをしたでしょう。そしてご丁寧にクリスタルクリアウィングは無効にして破壊する妨害効果です。ゆえに、
「フィールドのカードが戦闘あるいは効果で破壊された場合、ブルーアイズ・ジェットは復活できる!」
この瞬間を待っていたかのように効果の発動を宣言。たいする友は「クリスタルウィングの効果発動!それを無効にする」ジェットの復活そのものを無効にする処置を施しました。
僕の予想のとおりに。
「烙印の気炎を発動。アルバスの落胤を手札に」
友の先攻1ターン、錚々たる盤面を構築される数刻前から、その盤面を穿ち得るのはアルバスの落胤であることを、僕は看破しておりました。然しクリスタルクリアウィングの魔法妨害効果がどうしても致命的でした。それさえ欺くことができればあとは。
アルバスの落胤による融合効果が成立、僕の陣に【氷剣竜ミラジェイド】が出現します。
「ではバトルフェイズに」
ミラジェイドがクリアウィングを戦闘突破、その後自身の効果を使いクリスタルウィングを除外、この攻撃でクリスタルクリアウィング以外の主力を屠ることに成功します。そしてエンドフェイズに深淵の青眼龍によるリソースの回復、クエムによる牽制盤面の構築を実効、友にターンを返します。
🔶 🔶 🔶
錚々たる盤面の構築にリソースの悉くを注ぎ込んでいた筈でしたが、友のプレイングセンスは見事なもので【HSR/CWライダー】を場に出すことに成功します。然しミラジェイドを突破するまでには至らずにターンを終了します。続く僕のターンのスタンバイフェイズにミラジェイドがCWライダーを突破、リソースのゆるす限りブルーアイズモンスターを並べたて、その火力を叩きつけ、この決闘は終結しました。
僕の思考
基本的に僕は「最小の労力で最大の結果を」得ることを考えています。デッキ構築の段階では「少ない手札で相手の妨害を超える」ことを常に意識しています。そして、決闘中は「相手の背骨を一撃でへし折る」ことを念頭に「どこが相手の背骨か」を探しています。
とはいえ、僕はカードにたいする造詣が深いわけではありません。ゆえに、どこが背骨に該当するかは決闘中の行動パターンから推察しています。判断に困った場合は、
- 召喚権を使ったか
- 危害を加えてくるか
- -1の状況を作り出せるか
に焦点を絞って考えています。
今回の背骨は「レベル5以下のモンスターにたいしては手数を以て干渉できない事実」とし、その背骨を一撃でへし折るためには「アルバスの落胤を成立させる」ことが必要だと考えました。そして、アルバスの落胤を成立させるには「烙印の気炎を成立させる」ことが絶対条件である、と今回は考えておりました。
僕は、自分の背骨の位置も理解しております。ブルーアイズにおける背骨は間違いなくドラゴン・目覚めの旋律です。僕は自分の背骨を一撃でへし折る方法も熟知しております。「僕が僕と戦うなら、どのようにして背骨を一撃でへし折るだろうか」この視点から自らをもみつめています。「僕なら目覚めの旋律を無効化し、相手を機能不全にする」
友へ
僕の愛用している、気が狂った青眼の白龍デッキ【Mein Freund -dust-】のコンセプトは「背骨を数本用意することで、ひとつの背骨を囮にして相手を欺く」ことにあります。60枚の構築にしているのは事故率の軽減が第一ですが、そのほかにも背骨を数本用意する意図もあります。
そして、決闘ごとに背骨が違うことこそこのデッキの特徴で、手札を最初から公開しながら戦わない限り、どの背骨が本当の背骨か判断できないように構築しております。
この決闘が終わったあと、「ジェットの復活にたいし、クリスタルウィングで対応したのは早計すぎた。クリアウィングらはレベル5以上のモンスターにも太刀打ちできる」と、まるで自分を責め立てるかのごとく猛反しておりましたが、それならそれで別の手段がありました。特別に公開しますと、
- ジェットは無事に復活
- 烙印の気炎にてアルバスをサーチ
- アルバス通常召喚
- 召喚成功時の効果は使わずに…
- ジェット以外のドラゴン族を全て巻き込んで【アルバ・レナトゥス】特殊召喚
- ジェットとレナトゥスで【天球の聖刻印】
このデッキにおける天球の聖刻印が凄まじいことは、友も知ってのとおりかと思います。
つまり、あの時の決闘における僕の背骨は【烙印の気炎】だったのですが、サーチしてみせた訳でもなく、竜の霊廟とドラゴン・目覚めの旋律だけで背骨たる烙印の気炎を看破することはさすがに不可能でしょう。
なので、
あまり気を落とさないでください。
実際、僕だってドローに救われたのですから。
🔶 🔶 🔶
友へ、貴方は「相手の予想を上回りたい」と呟いておりました。「予想を裏切れず、僕を満足させることができなかった」と。
友へ、僕は、頭が良いわけではありませんが、或る事象において少なくとも3つ以上の予想をたて、そうして人生を歩いてきました。仕事も、恋愛も、それ以外の人間関係も、遊戯王も。そう。僕は、「勝つべくして勝ち、負けるべくして負ける。すべて僕の予想の範囲内で」そのような人生を歩いてきたのです。じつはね、僕はこの十年近く、僕の予想の裏側から奇襲をうけたことなど、ほとんど無いのです。ほんの少し予想外の事象が起ころうとも、次の瞬間には別のあらゆる可能性と対策を立てることができてしまう、そんなつまらない人生を送っています。「対応力が高い」と言ってしまえばそれまでですが、このお陰で、本当に本当に面白味のない人生を歩いてきました。ひとつ例外があるとするならば、副業で家庭教師をしている、その生徒たちが、子どもならではの可能性を以て僕の予想を一時的に超越する、その程度なのです。
その僕の予想を超えるとなると、それこそ常識という意識のなかに生きているであろう我々には、もはや不可能なことやもしれません。
だから、
あまり気を落とさないでください。
🔶 🔶 🔶
遊戯王の話にもどりましょう。僕は僕の背骨を一撃でへし折る方法を熟知していると申しました。であれば、相手がどこに妨害を使うかを予想することができます。自分の背骨のへし折り方を熟知するに至るほど、本当に本当に練習と試行錯誤を繰り返した、魂のデッキです。
自分の殺し方を知っているのですから、生き残り方、相手の欺き方も当然知っています。それほど僕はこの魂を、青眼の白龍をとおして自分自身と向き合い、殺し合いをしています。
友へ。
どうか落ち込まないでください。
先ず、僕の手札が良かったのです。
今回の決闘は、貴方に非があるのではなく、貴方の100%を僕と青眼の白龍が正面から突破した、ただそれだけのことです。
ちょっとカッコイイ台詞を送ると、
「貴方は弱くない。僕らが強かった」
ということです。
であれば、ここは僕の青眼の白龍に拍手を送って頂きたく思います。
ただ、それだけなのです。
敗北の刃全てを自らに向けるのではなく、
「相手が凄かった!」
と拍手を送ることも、決闘者に必要なことではないでしょうか。
僕はね、あの決闘、
本当に楽しかったです。
あの瞬間は、
あのひと時は、
退屈を忘れた。
勝敗など、どうでもよくなるほど。
カード同士の掛け合い、互いの頭脳が繰り広げる戦いこそ、僕の求めた「対話」であり、
0と8000のあいだの世界です。