青眼と僕と冒険と

僕とブルーアイズが歩いた軌跡のお裾分け

極神皇トール使いの友へ

Dear

 極神皇トール使いの友へ

 

先ず言わせてもらおう。

足りん。

全然、足りん。

なにもかもが。

足りてねェ。

 

何をごちゃごちゃ悩んでいるかと思えば…

なんだって?

トールが強くない??

今の時代じゃァ、そんなに脅威じゃない?

ふざけんじゃねェぞ。

てめェ、トールのなにを知ってんだ?

教えてやろうか?

先ず、無効効果は言うまでもなく強い。

オレのブルーアイズのほとんどが、その能力のまえに敗れ去るだろう。

ブルーアイズを守護する剣、アストラムでさえ、その能力のまえでは無力だ。

攻撃力が3500もあるんだろ?

いいか。よく聞けよ。

攻撃力が劣っている側はな、それだけで大きなディスアドバンテージを被ってんだよ。

なぜか解るか?

なにかしないと突破できないからだ。

攻撃力が高いほうは、ただ出すだけで殴るだけで解決できるが、そうでない側は、なにかしら努力をしないと勝てないからだ。

オレの青眼の白龍は3000だ。

それだけで、容易には突破できない。

攻撃力は、正義だ。

 

復活効果だって厄介だ。

トールが復活するとき、既にオレのフィールドに青眼の精霊龍は居ないだろう。

となると、トールは間違いなく復活できるだろう。

それだけで800バーンダメージだ。

800だぞ。

解るか?

オレのディープアイズだって、1種類につき600バーンしかないんだ。

オレがディープアイズのバーンダメージ5400をただき出すために、どれだけ努力してるか知ってるか?

知らねェだろ?

それに比べてトールの容易さよ。

復活するだけで800バーン。

死んでも蘇って、その度に800バーン。

解るか?

相手はな、簡単にトールを殺せないんだよ。

少なくとも、オレはそう。

無作為に倒しまくると馬鹿にできないダメージが出るからな。

 

アニメ、観たか?

遊戯王5D'sの125話を。

そしてチームラグナロクvsチーム5D'sの戦いを。

オレは観たぞ。

極神皇トール。

決闘者死しても神は死なず。

ジャックを倒し、クロウ、遊星を苦しめた。

極神皇トールが復活効果で削った合計LPは5600。

どうだ?カッコイイだろ?

12000 LPのほぼ半分をたったひとりで削ったんだ。

強いだろ?

 

たしかに、今の時代、極神皇トールだけでは力不足かもしれない。

でも、それは、ブルーアイズだってそうだ。

オレが、ブルーアイズだけの力で戦い、そして勝利した決闘なんて、数える程度だ。

 何度も何度も負けて敗けて、そして今の姿になった。

ブルーアイズだけじゃ勝てないから、オレは新たな力を探して手に入れた。

それはあまりにも強すぎる力だった。

苦労したよ。

ブルーアイズの個性を損ねないように調整するの。

そして、楽しかったよ。

新たな力を手にしたとき、ワクワクが止まらなかった。

どうやったら、ブルーアイズの"色"を消さずに、この力を使いこなすか。

勿論、最初っから上手くはいかない。

「そんなのブルーアイズじゃない!!」って言われたこともあったよ。

けどな。

オレはそこで止まらなかった。

止まることを、赦さなかった。

赦されなかった。

止まることは死人でもできるけど、オレは、そしてブルーアイズは、生きてるからだ。生きてるかぎり、オレたちは止まらねェよ。アイツが、それを赦しちゃァくれねェんだ。

 

ここまで来るのに、二年と半年以上が過ぎた。

けど、此処が終わりじゃねェ。

まだ、オレの生あるかぎり、進み続ける。

オレが生きてるかぎり、ブルーアイズは死なねェ。

 

オレが進み続けているあいだ、てめェはなにをやってたんだ?

グチグチ弱音を吐き散らしてただけか?

オレがブルーアイズを偏愛してる間に、狂い愛(ア)うあいだ、てめェはなにをしてきたんだ?

オレは。

髪の毛の先から、足のつま先に至るまで、全部をブルーアイズに捧げてきた。

わき目もふらず。

文字通り一心不乱。

そのあいだ、てめェはなにを、していたんだ?

 

てめェがトールについて百の悪口を言ってる間、

オレは千のコトバをブルーアイズにかけてきた。

てめェが千のカードに現を抜かしてるあいだ、

オレはたったひとつ、ブルーアイズだけを見つめてきた。

解るか?

足りねェんだよ。

なにもかもが。

努力が。

勉強が。

気合が。

覚悟が。

愛が

偏愛が。

狂気が。

そして試行回数が。

なにもかも。

まるで足りてねェ。

てめェ、極神皇トールと心中する覚悟はあるか?

オレは、在る。

ブルーアイズと一緒に、今ここで死んでもいい。

そこまで想い、詰めているか?

思い詰めるんじゃない。

想い詰めているか?

 

クチを開けばどいつもこいつも「デッキパワーが」「相手がひどい」「強すぎて無理」「丁度いい相手いないか?」「アイツとはやらねェ」とか抜かしやがる。

てめェの弱さを。

カードの所為にしてんじゃねェよ。

いい加減にしろよ。

愚痴るまえにトールと向き合ったか?

名前は?

属性は?

レベルは?

種族は?

攻撃力は?

守備力は?

効果は?

その何処かに、なにか相性のいいカード、あるんじゃねェのか?

探せよ。

血眼になって。

目ン玉ひん剥いてよーく探せよ。

下位互換だの、上位互換だの、そんな面倒くせェしがらみ全部放り投げて、探せよ。

探したか??

口開けりゃ「下位互換だ」しかほざいてねェんじゃねえのか??

ふざけんなよ。

トールを見ろよ。

何処を見てんだ?

なにを見てんだ?

てめェが見つめなきゃいけねェのは、もっとべつの"ナニカ"だろ?

消費が激しい??

だったリソースの確保手段を考えろよ。

オレは考えたぞ。

ブルーアイズのリソース確保の手段を。

手間がかかる??

手間がかかるほど可愛いモンだろ??

オレの深淵の青眼龍は、手間がかかるなんて生易しいオンナじゃねェぞ。

でもな、向き合ってきたんだ。

アイツと。

手間がかかるから弱いってんなら、もう極神皇トールを使うの、やめちまえよ。

所詮、その程度の愛なんだろ?

 

今の極神皇トールには、目を瞑ってても勝てそうだ。

戦わなくても解らァ。

だから、今の貴方とは戦わねェ。

でも。

きちんと向き合って、極神皇トールを現代に通用する力を、そこに足りるまでの愛と、努力を重ねられたら。

そのときは、全身全霊で戦おう。

愛と愛のぶつかり合い。

これほどの愉悦はねェだろ?

オレはその日を。

楽しみにしてんだ。

 

敗けんじゃねェぞ。

 

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 yoshitakashi