青眼と僕と冒険と

僕とブルーアイズが歩いた軌跡のお裾分け

同僚とデッキを構築したお話

 

皆様こんにちは。

yoshitakashiです。

 

はじめましての方へ、はじめまして。

当ブログは基本「青眼の白龍の視点から1枚のカードをみつめる」趣旨のブログとなっております。然し乍ら今回も当初の趣旨からは逸脱してしまうのですが、先日なかなか貴重な経験をいたしました。学びもあったので、その記憶のお裾分け記事とさせていただきたく存じます。

 

そしていつも仲良くしてくださる方々へ、本日もお会いできて光栄でございます。

いよいよ三寒四温といわれる時期に差し掛かりましたね。寒くなって、暖かくなって、それを幾つか繰り返すと、おや、もう桜が咲いていますね。桜といえばお花見ですね。皆様、毎年お花見はなさいますか?僕は毎年「今年こそ」と意気込むものの、大概花見の前日に雨が降って、桜が散りゆくというムーヴを確立させています。今年こそ…

 

🔶 🔶 🔶

 

さて冒頭にも述べましたように、先日、僕は決闘者として貴重な経験をいたしました。職場の同僚が遊戯王を始めるお手伝いをさせていただいたのです。具体的に申しますと、デッキの構築をともに手掛けたのです。僕は普段、決闘することは多々あれど、ほかの決闘者様のデッキを一緒に構築する機会がないのです。そのためか、とても新鮮で、心地よい刺激を受けました。まっさらな状態からデッキを組み上げる…しかも自分以外の誰かのデッキを、ふたりで「ああでもないこうでもない」と言葉を交わしながら、そのひと時は僕にとって至福そのものでした。

 

至福のひと時のうちに感じたことを、今回は記事にさせていただきます。

この記事が、ひとりでも多くの決闘者様の目に、ココロに留まることを願って。

 

いつかの日に

僕と一緒にカードショップに足を運んだことで同僚の遊戯王ライフが始まりました。その日ふたりでショーケースを眺め「懐かしい」「これは知らない」「カオス・ソルジャーが進化してる!」他愛ない雑談に興じていた時のことです。彼は1枚のカードを目に留めると「この子可愛いな」と先に歩く僕を呼び止めました。

「値段も高くはないし…1枚どう?」と彼に勧めてみると「うーん、どうしようかな」と逡巡するものだから、僕は「今始めると余ってるカードを差し上げます!」「初期費用は負担します!」と数多の甘言を量産し、結果、彼は無事(?)に決闘者としての一歩を踏み出したのでした。この瞬間僕の財布は爆散することが確定するのですがそれはまた別のお話…

店員さんを呼び止め、彼が自ら購入した1枚のカードは木花咲弥でした。「すぴりっと?」首をかしげる彼に僕はなるべく平坦な言葉で効果を説明し「スピリットで日本神話となると、織姫と彦星かな」僕は霊魂鳥神を彼に勧めました。

 

「ほぉ、これは悪くないなぁ」

 

ナイスビジュアル!やっぱり日本人は日本神話大好き!お米大好き!!最後は関係ない!などとココロの奥底で阿波踊りをする僕を余所に彼はじぃっと霊魂鳥神-姫孔雀を見つめ、

 

「よし!このデッキ組んでみるか!儀式なら少しわかるから」

 

ナイスビジュアル!ナイス美人!見返り美人!!真正面やけども!などとココロの奥底でガッツポーズをキメる僕でしたが、外見だけは必死に取り繕い「じゃあデッキを組んでみるよ、2~3日ほどくださいな」とこれまた抑揚のない声色で話しかけ、了承を得るのでした。

 

ニューロンアプリにて

いそいそとデッキを試作しまして、彼とLINEで共有しました。

 

それがコチラです。

それから数日後、足りないカードをショップで購入し、そのまま決闘しました。彼は「懐かしかったあの頃の遊戯王がしたい」とのことでした。僕は彼の要望に応えるべく、展開力のないデッキを即席で構築し臨みました。「召喚!バトル!エンド!」を繰り返す決闘。彼はまるで童心に帰ったかのように無邪気でした。

 

「ふぅ!楽しかった!今回はおれの勝ちやな!」

 

僕は一歩及ばず敗退したのですが、彼の笑顔を勝ち取ったのですから、それはもう充分満足して「次は負けませ~ん!」と返し、その日は帰路につくのでした。

 

ある日突然

「レアコレを買った!3箱くらい!手に入れるの苦労した…あの後開封動画を観てたらパック剥きたくなっちゃって」仕事中の雑談でした。彼は続けます。「レアコレで使えそうなカードがあったからデッキを改良してみた!結構いい感じやと思う」「ほぉ…それは次回の対戦が楽しみですね。いつにしましょう」「明後日の仕事終わりは?」「じゃあその日に」お互い仕事に戻るのでした。

 

🔶 🔶 🔶

 

迎えた当日、彼のデッキは大きく変化しておりました。レアコレで引き当てた汎用カードを詰めるだけ詰め込んだそのデッキは枚数が50枚を超えるほどになっており、そして動きは鈍くなっておりました。モンスターを召喚することすら叶わず敗走した彼はう~ん、と少し唸ってから僕にひと言。

 

「灰流うららって絶対必須?」

 

「YESかNOで答えるなら『NO』ですね」

 

「強いって書いてあったで」

 

「たしかに強いです。けれど必須ではありません」

 

「ほぉ、なぜ」

 

「うららは相手の行動を阻害するカードですが、自分の行動を手助けしてくれるカードではありません。相手の行動を阻害するカードは『自分の行動が高確率で成立する』条件をクリアして、その後に搭載するものです。そして基本的にデッキの枚数は40枚のほうが良いとされています。先ずは自分のことを優先してください。相手のことを考えるのは、その後のほうがいいかもしれませんね」

 

「なるほど、デッキの核となるカードを引かんと遊戯王は始まらへんってことか。さっきはめっちゃ取り回し悪いな~って思ってたけど、そーゆーことね」

 

「ではデッキの見直しを一緒にしますか?」

 

「いや、やめとく。一緒に組むと対策される」

 

そう言い放つ同僚に僕は続けます。

 

「対策…そう、対策とは、相手のことを意識した行動です。そして先ほどもお話したように、デッキの構築とは、先ず自分のことを第一に考えて構築するものです。僕の青眼の白龍デッキは、相手のことを考慮して構築していません。百あるうちの百を、自分にむけて構築しています。そして青眼の白龍デッキはその性質上、相手の対策をするほどデッキに空き容量がありません。まして、今僕が使用しているのは僕が楽しく遊ぶために即席で組んだデッキです。対策…相手のことを考える余地なんて微塵もないのです」

 

熱弁する僕の言葉を聞き終えると、彼は「なるほどな」と頷き、

 

「じゃあ、デッキのリペアを一緒に頼もう。デッキを広げていい?」

 

そうして、僕と彼のデッキ再構築が始まるのでした。

 

よく見ると殺意の高いカードが…怖。

メインギミックに関与するカードを1枚1枚重ねていき、36枚のデッキが構築されました。

 

「36枚…か。こうして組むと案外自分にとって必要なカードは多いんやな」

 

「残り4枚は自由ですよ、友よ。さぁ、好きなカードを選ぶのです」

 

ごくり。僕は固唾を呑んで見守ります。このカードチョイスで彼の決闘者としての本質が理解できる…そう直感したからです。灰流うらら、三戦の才、インスペクト・ボーダー。さぁ、どのカードをチョイスするのでしょう。熟考した彼が選んだ4枚は…

 

  1. 聖なるバリア-ミラーフォース-
  2. ミラーフォース・ランチャー
  3. 魔法の筒
  4. リローデッド・シリンダー

 

やったーーーーーー!!"こっち側"の決闘者だー!!僕は口元を右手で隠しつつにやりと気色の悪い笑みを浮かべ、そして彼は「できたァァァァァァァァァ」と満面の笑みを浮かべるのでした。それは彼と一緒に仕事をしてから5年の月日のなかで、まだ一度も見たことのない、朗らかな笑みでした。

 

きちんと

言語化して説明することの大切さを、この日改めて学びました。僕はデッキを構築する際には股間本能に従うことがほとんどです。自分のデッキ構築の核となる理念を意識してデッキを組んだことは皆無でした。カードをチョイスするときは、自分の股間にココロに響くか否かを意識しています。ありていな言葉を用いるならば「自分の癖に刺さるか」というところでしょうか…「自分の肌に合うか合わないかで判断している」と言い換えてもいいかもしれません。

 

今回、同僚のデッキを一緒に構築するうえで、僕が無意識的に掴んでいたモノを言語化できたことで、僕も青眼の白龍も一歩前へ進めそうです。

 

「先ずは自分のことを優先して」

 

今回得たモノを大事にしながら、前へ進もうと思います。青眼の白龍と一緒に。

 

それでは、今回はこのあたりで。

またお会いしましょう!